アムネスティと(良心的)兵役拒否
このblogの‘こんなリンクあんなリンク’にあるkirakiraに、「第9回平和に関する市民勉強会」の議事録が更新されました。http://www4.kcn.ne.jp/~tm-hama/benkyoukai/9thgijiroku.pdfこの3月9日に、アムネスティ奈良グループの小谷さんが「兵役拒否」について講演したセミナーの議事録です。
ここで、漱石が、徴兵制が当時なかった北海道へ養子に行った形にして、兵役を逃れたことを知りました。そして♪Say yes to the Peaceを聴いてみたいと思いました。議事録の最後にあった、地元の小学生たちが卒業式で歌うという歌です。
その小谷さんが書いた記事です。
アムネスティと(良心的)兵役拒否 (文:小谷)
1.現代の世界の良心的兵役拒否の状況
(シンガポール)
2006年、少なくとも8人の良心的兵役拒否者が投獄され、12人が刑に服していた。全員が非合法化された宗教組織エホバの証人の信者である。良心的兵役拒否者に代替役務を与えるような動きはない。
(大韓民国)
兵役拒否者の大半はエホバの証人の信者である。少なくとも936人が、兵役を拒んだとして2005年と2006年に有罪となって収監されている。4月、国防部は兵役に代わる非軍事分野での代替役務の設置を検討する調査会設置を発表した。
(エリトリア)
兵役を回避する人々が増え、数千人の徴集兵たちが脱走したため、当局は厳しい措置を定めた。警察による捜査と一斉検挙が行われ、子供の兵役回避と脱走に関わった容疑で教百人の親たちが拘禁された。その中には無期限に拘禁されるおそれのある人々もいる。この親たちは、行方不明の徴集兵の出頭と引き換えに多額の保証金を支払わなければ釈放されない。
(アメリカ)
キャサリン・ジャシンスキ陸軍州技兵は、良心的理由でアフガニスタンに勤務することを拒否して、5月に禁固120日の判決を受けた後、1か月服役した。ケビン・ベンダーマン米国陸軍軍曹は良心に基づいてイラクヘの派遣を拒否して、禁固15か月を宣言され、12か国服役した後、8月に釈放された。年末の時点で、戦争に反対してイラクヘの派遣を拒否した外の兵士数人が起訴される恐れがある。
(イスラエル)
占領地をイスラエルが占領することに反対し、兵役を拒否したイスラエル人男女数人が最長4か月間投獄された。彼らは良心の囚人である。
(アルメニア共和国)
アルメニアは、欧州評議会に加盟した際に請け負った、思想、良心、信条の自由を尊重するという義務と公約を無視し、また2004年7月の法律で兵役に替わる民間役務を導入したにもかかわらず、良心的兵役拒否者を釈放しなかった。アルメニアの兵役代替役務は法制面でも実質面でも軍の監督と管理化にあり、よって真の民間役務とは性質を異にしていると、良心的兵役拒否者たちは申し立てを続けた。(後略)
(ギリシャ)
兵役に関する法律により恩恵が受けられる良心的兵役拒否者の多数が、民間代替役務期間が懲罰的に長いことに抗議して申請書の再提出を拒んだ。(中略)10月、アテネ軍事控訴院は、兵役拒否でギオルゴス・モナスティリオティスに言い渡されていた40か月の禁固刑を3年間の執行猶予付き24か月に減刑した。モナスティリオティスは、所属部隊のイラク出征への動向を拒否したために有罪判決を受けていた。
(フィンランド共和国)
民間代替役務の期間は依然として懲罰的かつ差別的な者である。良心的兵役拒否者は、通常の兵役拒否より215日も長い395日の民間代替役務を課せられている。10月、労働省作業部会は、民間代替役務の短縮と、戦時や外の緊急時における良心的拒否の申請を提案した。 アムネスティは、投獄されている良心的兵役拒否者11人を良心の囚人だと考えた。大多数は民間代替役務を拒否して197目の刑に服している。『アムネスティ・レポート 世界の人権2007』(現代人文社)より
2.兵役拒否の種類
兵役忌避…クリントン元大統領、ヒットラー、ムッソリーニ、チャップリン、夏目漱石
脱走兵…ブッシュ大統領、ジェンキンスさん、べ平連の脱走兵援助(20名程度)
(良心的)兵役拒否…モハメッド・アリ(元ボクシング世界チャンピオン)
3.(良心的)兵役拒否の歴史
近代的な徴兵制度は、フランス革命から。同時に徴兵反対一揆(ヴェンテ戦争)
(1)主にキリスト教徒の福音派(メノサイト、アーミッシュ、クェーカー、エホバの証人)
(2)絶対的平和主義の思想から(バートランド・ラッセル、ガンディー、トルストイ、M.L.キング、ロマン・ロランらの思想の影響を受けた人達)
(3)個人の良心尊重(イギリスのブルームズベリー・グルーズの兵役拒否)
(4)政治的理由(フランスのサルトルのジャンソン機関-アルジェリア戦争反対)
4.アムネスティと良心的兵役拒否
「アムネスティは、すべての人は良心あるいは個人的な深遠な確信に基づいて、法的あるいは事実上の刑罰を受けることなく、兵役を拒否する権利を有することを確信しています。そして、このような良心的兵役拒否の権利を行使したために投獄された人を良心の囚人とします。ただし、内容や期間が刑罰的、差別的ではない軍務以外の代替業務を拒否したため投獄された人は良心の囚人とみなしません。また、良心的兵役拒否者は、徴兵前、徴兵後を問わずいつでも良心的兵役拒否の権利を認められるべきであり、その権利は、戦時を含めていずれのときも制限されるべきではないと主張します。」
5.徴兵制度がない日本でアムネスティ会員として良心的兵役拒否者にできること
①(良心的)兵役拒否について知ること
② 世界で(良心的)兵役拒否をしている人達を、ハガキを書く等支援すること
2008年3月9日橿原で行われた「第9回平和に関する市民勉強会」で『(良心的)兵役拒否』について話をさせていただきました。今後も呼んでいただけたら、日本全国『(良心的)兵役拒否』について話をしにいくつもりです。
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コメント
コメント投稿者のヨハネさんとLighthouseさんの名前が青い色になっています。それをクリックするとブログへ行けました。
投稿: 管理人 | 2010年8月 7日 (土) 11時14分
ヨハネ様
コメントありがとうございます。了解しました。
貴ブログのことを教えていただけたら幸いです。
投稿: 小谷 | 2010年8月 7日 (土) 00時05分
記事の一部をわたしのブログへ引用させていただきたいのですが、許可をいただけませんか。
投稿: ヨハネ | 2010年8月 6日 (金) 12時11分
ありがとうございます。研究まとまりましたら、教えてください。
投稿: 小谷勝彦 | 2008年4月27日 (日) 09時19分
はじめまして、Lighthouseと申します。 私は個人的に「良心的兵役拒否」に関する研究を行なっているため、アムネスティ様の記事を大変興味深く読ませていただきました。感謝いたします。
http://blog.livedoor.jp/lighthouse_peace/
投稿: Lighthouse | 2008年4月 9日 (水) 23時57分