(良心的)兵役拒否~アムネスティ・レポート世界の人権2008より~
(フィンランド共和国)兵役に代替する市民役務の期間は、相変わらず懲罰的かつ差別的であった。兵役拒否者は、最も期間が短く、最も一般的な兵役期間に比べると215日も長い395日間の市民役務を義務づけられていた。
12月、議会は、代替市民役務の期間を362日に短縮し、戦時あるいは非常時における良心的兵役拒否権を認めることを織り込んだ法修正案を承認した。アムネスティは、代替市民役務の期間はこれでも長過ぎると考えている。
アムネスティは、投獄されている良心的兵役拒否者12人を良心の囚人と考えた。ほとんどは代替市民役務の拒否をして197日の刑に服している。
(トルコ共和国) 兵役に対する良心的抗議は認められず、代替する市民役務もなかった。
(大韓民国) 兵役拒否者の大半はエホバの証人である。12月、少なくとも733人が、兵役を拒んだとして2006年度と2007年度に有罪になって収監されている。10月、新聞報道によれば、政府は2009年までに徴兵制を改定し、今より長期になりそうだが、代替業務を増やすつもりであるという。
(トルクメニスタン) 少なくとも6人のエホバの証人が、良心的見地から兵役を拒否したとして訴えられた。法廷は、執行猶予付き18カ月から執行猶予無し18カ月に至る禁固刑を言い渡した。上訴に対し、裁判所は、禁固刑を執行猶予付きに減刑した。うち3人は10月に恩赦を受けた。しかし、執行猶予判決を受けたベイラム・アシルゲルディエフとべゲンク・シャハムラドフの2人は、移動を制限されたほか、当局が就職に必要な書類の発行を拒否した。
(ギリシャ共和国) 良心的兵役拒否者に対する嫌がらせのパターンは継続し、5月、ギリシャ良心的兵役拒否者協会の理事会メンバーである兵役拒否者、ディミトリス・ソティロボウロスは、最初に兵役召集を受けた1992年3月以来良心的兵役拒否を宣言していた。2007年末の時点で、ディミトリス・ソティロボウロスは逮捕されていない。
宗教上の理由から兵役を拒否する者に対しては兵役拒否権が認められることが普通であるが、他の理由による兵役拒否者が認められる割合は非常に低い。また、徴兵に応じた人たちが、代替役務をおこなう権利について知らされていないことにも懸念が集まった。代替役務は、その性質にしてもその期間にしても、いまだに懲罰的な性格を持つ。
(アルメニア共和国) アルメニア当局は、義務づけられている兵役に代わる民間役務の導入をおこなわなかった。民間役務の導入は、欧州評議会への加盟の際に請け負った履行義務である。
良心的兵役拒否者は引き続き投獄されていた。すべてがエホバの証人だった。9月には、伝えられるところによれば、82人のエホバの証人が拘禁されており、これは過去最高の人数である。投獄された良心的兵役拒否者の数が増加したのは、最高刑を求刑する検察側の主張が通り、また、保釈がなかなか認められないためである。
エホバの証人はまた、釈放後も、兵役担当義務を全うしたという証明書の発行を当局が拒否するため、さらなる問題がおきていると報告した。証明書がないと、パスポートや国内在住許可証などの重要書類の取得が困難となる。
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