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市民講座「死刑~人を殺すと言うこと~」を聴きに行きました

9月18日に奈良弁護士会館で行われた市民講座「死刑~人を殺すと言うこと~」を聴きに行きました。

まず、石塚伸一龍谷大学教授の講演がありました。
かつて学生と共に傍聴した裁判をきっかけに、やがて弁護士となって関わることになったある死刑囚が、まだ執行はないと思って再審請求を準備している時に執行された話をされました。
執行後引き取り手がいないことから拘置所の葬儀に立ち会い、遺体の首に赤いあざを見たとき「この人は死刑になった」と思ったそうです。死刑とは、やはり人が人の手で命を奪うことであると言われました。
そして、親鸞の悪人正機説に触れ、親鸞は、自分の罪に気づいている人を「悪人」呼び、未だそれに気づかない人を「善人」と呼んだ、裁判官も弁護士も自分が正しいと思い込んでいる「善人」にすぎない、死刑の問題は、これら「善人」ではなく、もっと偉い人、即ち自己が凡夫にすぎないことを知っている市民が考えなければならないと言われました。

続いて上映された映画「休暇」は、絞首刑により落下してくる死刑囚の身体を支える「支え役」を行う刑務官を主人公に死刑執行に携わる刑務官の苦悩を描いた作品でした。

その後、石塚教授と奈良弁護士会の高野嘉雄弁護士のパネルディスカッションがありました。
高野弁護士は、犯罪は社会の病理現象であり貧困、差別、いじめといった社会の矛盾から発生する、こうしたことに社会は責任を負わなければいけない、どんな犯罪を犯した者も、それを社会は立ち直らせなければいけないだから死刑には反対であると、
また石塚教授は、死刑廃止論には、誤判を理由とするものと人権を理由とするものがあり、また即時廃止すべきとする考えと一旦、死刑を停止して様子をみようというものとがあるが、とにかくまず感情的にいやだと、そして人も皆いやなので死刑の問題を知ろうとしないと言われました。
また、どうすれば死刑を廃止できるかという質問には、
石塚教授は、裁判員を信じ、死刑に関する情報を公開させれば死刑判決が出ないとのではないか、
高野弁護士も裁判員制度では全体の量刑は重罰化に進むだろうが死刑に関しては、裁判員は躊躇するのではないかと言われ、韓国での加害者の更生に取り組む運動を紹介された後、日本でももっと弁護士は加害者の更生に係わるべきでその姿を示せれば裁判員は死刑を出さないのではないかとのことでした。

白熱した議論で時間は予定時間を1時間オーバーして終わりました。奈良弁護士会としては、今後更にこの問題を掘り下げ、死刑廃止について賛否両者の意見を闘わすような催しも考えたいとのことでした。
(T)

映画「休暇」公式サイトhttp://www.eigakyuka.com/top.html(吉村昭原作、門田肇監督、小林薫、西嶋秀俊主演 2007年)

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