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アムネスティ・インターナショナル日本全国スピーキング・ツアー2012 「袴田事件『負けてたまるか』-逮捕から46年」

7月14日(土)にとよなか男女共同参画推進センターすてっぷホールにおいて「袴田事件『負けてたまるか』-逮捕から46年」がアムネスティ・インターナショナル日本 北摂グループの主催で開催された。


 袴田事件とは、
1966630日、静岡県清水市(現静岡市)のみそ製造会社専務の家から出火、一家4人の遺体が発見された事件で、県警は、工場の従業員袴田巌さんを逮捕した。袴田さんは、当初犯行を否認していたが、取調べ20日目に自白、そして一審公判中、事件から12ヵ月後に(!)工場内のみそタンクから血液が付着した5点の衣類が発見され、それが犯行時に袴田さんが着ていた衣類と判断されて死刑判決が下された。しかし、そもそもなぜ衣類が事件直後の捜索で発見されず、1年2ヵ月もたって発見されたという点はもとより、発見されたズボンが小さすぎて袴田さんが穿けなかったり血液の付着が不自然であったりと幾つもの疑問が残るものであった。

また、自白についても合計260時間を超える長時間の取調べである上に、水も食べ物も与えず暴言、暴行を受けながらの取調べによって強要されたものであり、裁判所も45通ある供述調書のうち44通を証拠能力がないとして排除したのであるが、奇妙なことに同じ状況下で取られた調書でありながら1通だけが証拠能力があるとして有罪が言い渡された。

 これ以外にも疑問点は多々あり、「有罪の立証に合理的な疑いがあれば無罪としなければならない」という刑事裁判の大原則からしても、この有罪判決は首を傾げざると得ないものであった。事実、この事件の一審を担当した熊本典道元裁判官は、後に自分は無罪を確信していたが3人の裁判官による多数決のため不本意ながら有罪判決を書かざるを得なかったことを告白している。

 そして今年4月、第2次再審請求で行われた弁護側・検察側の双方の鑑定で、犯行時の着衣とされた「5点の衣類」に付着した血液がDNA鑑定により袴田さんのものと「完全に一致するものではないと」結論付けられた。

 袴田さんは、現在、死刑が確定し46年間拘禁が続いていることから深刻な精神状態の悪化を招いているといわれる。

 アムネスティ・インターナショナルは、2008年より袴田巌さんを「危機にある個人」として、国際基準に沿った公正な再審の実現と、死刑執行の停止を求めている。


 当日会場では、
76名の参加者に袴田巌さんの実姉である袴田ひで子さんと袴田事件支援者の方が話をされた。ひで子さんは、現在79歳、巌さんの逮捕から46年間にわたり支援を続けてこられた。巌さんは20108月以降、拘禁反応による精神状況から誰との面会も拒否しているがひで子さんは、それでも月一回は上京し、面会を求め続けておられるという。


 このスピーキング・ツアーは、今後、兵庫県(
922日)、広島県、静岡県、滋賀県、新潟県、神奈川県、東京都で行われる。問い合わせは、アムネスティ日本東京事務所(03-3518-6777)まで。

                                   (た)

このブログより7.14のイベント情報 http://amnesty-jpn45g.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/714-99cc.html

日本支部HPよりスピーキングツァー 情報 http://www.amnesty.or.jp/get-involved/speaking_tour/2012/index.html

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『逮捕から「46年負けてたまるか」』バッジ

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コメント

『袴田事件 逮捕から46年。それでも「負けてたまるか」無実を訴え、再審請求を続ける 袴田巌さんの実姉 袴田ひで子さんのお話』

■2012年9月22日(土)14時〜16時30分(13時30分開場)■日本キリスト教団 明石教会(明石駅より南東へ徒歩8分)■参加費500円■事前申し込み不要■アムネスティ92(西神戸)グループ


投稿: 小谷 | 2012年7月31日 (火) 08時12分

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